梱包材の選び方：各梱包材のメリット・デメリットを紹介

物流業界において、商品の安全な移送と効率的な運搬が至上の課題です。梱包材の選択は、商品の損傷を防ぎつつ、コストを最適化する上で不可欠です。

しかし、梱包材に関する知識が不十分であれば、適切な選択をすることは容易ではありません。そこで、この記事では一般的な梱包材の種類や特性、そしてそれぞれのメリットとデメリットについて紹介していきます。

梱包材の基礎知識
容れ物における包材の種類と特徴
緩衝材における包装の種類と特徴
1. プチプチ(エアキャップ)
  1. エアキャップ（プチプチ）の形状の種類
  2. エアキャップ（プチプチ）のメリットとデメリット
まとめ

梱包材の基礎知識

　梱包材は商品の輸送などの際に、破損や汚損防止のために用いられる梱包用の資材です。梱包に用いる資材はすべて梱包材となるため、その用途や種類は多岐にわたります。梱包材の大きな分類としては、以下のようなものがあります。

項目	内容	詳細
分類	容れ物	段ボール箱、プラスチックコンテナなど
	緩衝材	発泡スチロール、エアキャップなど
	その他	テープ、袋、ひも、荷札など
関連用語	包装	牛乳パック、マヨネーズの容器など
	商業包装	店頭で売られている商品の一部
	工業包装	商品の輸送・保管を目的とする
梱包の役割	商品保護	衝撃、温度、湿度、紫外線などから保護
特徴	機能性重視	見た目よりも機能性を重視
用途	中間的な輸送	消費者に届くまでの間

梱包材は、商品の特性や配送方法に合わせて選ぶことが重要です。
環境への配慮も重要な要素です。また、コストパフォーマンスも考慮する必要があります。

容れ物における包材の種類と特徴

　梱包材は、商品の安全性を確保し、お客様に満足いただける買い物体験を提供するために欠かせない要素です。それぞれのメリットとデメリットも踏まえて紹介していきます。

段ボール

　段ボール箱は一般的な梱包資材であり、多様な形状から選択できます。
形状の種類は、主に5種類あります。

形状の種類

・A式（みかん箱タイプ）：最も一般的な形状。組み立てが簡単で、強度が高い
・B式（キャラメルタイプ）：上下が平らで、積み重ねやすい。書籍や雑誌などの梱包に最適
・C式（蓋・本体分離タイプ）：開閉が容易で、中身を取り出しやすい。ギフトや精密機器などに最適
・N式（額縁タイプ）：強度が高く、重たい商品に最適
・E式（フルート欠損タイプ）：薄くて軽量。メール便などの配送に最適

段ボール箱のメリットとデメリット

項目	メリット	デメリット
形状	多様な形状から選択可能	–
用途	さまざまな用途に対応	–
環境	環境に優しい	クッション性に欠ける
リサイクル	リサイクル性に優れている	水に弱い
再利用	箱を崩して仕切りとして再利用可能	方向によって強度に差がある

ダンボールは、種類によってさまざまな特性と用途があります。商品の特性、配送方法、コストパフォーマンス、環境への配慮などを考慮して、最適なダンボールを選びましょう。

プラスチックコンテナ

　プラスチックコンテナは、ポリプロピレン（PP）やウレタンフィルム、新素材から作られた梱包用ケースです。
プラスチックコンテナの形状の種類は、主に5種類あります。

形状の種類

・A型：最も一般的な形状。積み重ねやすく、安定性が高い
・B型：底面が広く、安定性が高い
・C型：側面にリブがあり、強度が高い
・D型：蓋付きで、積み重ねやすい
・E型：折り畳み式で、保管場所の省スペース化に役立つ

プラスチックコンテナのメリットとデメリット

項目	メリット	デメリット
形状	物品にフィットした作りにできる	保管場所を大きく取る
耐久性	繰り返し利用できる	廃棄に手間とコストがかかる
耐水性	水濡れに強い	–
折り畳み	折りたたみできるタイプもある	–

プラスチックコンテナは、サイズや形状、材質など、さまざまな種類があります。折りたたみできるタイプは、保管場所の省スペース化に役立ちます。

廃棄方法は、自治体によって異なる場合があります。自身の地域の自治体に確認しましょう。

宅配袋・宅配封筒

　袋状の容器は、サイズや厚み、形状が多様であり、細かいものでもすっぽりと収まるので、手軽に利用できます。また、マチの付いたものは容量が大きく、主に小さなアイテムや衣類、書籍などの日常の品々を収納するのに便利です。

宅配袋・宅配封筒の形状の種類

　宅配袋・宅配封筒は、形状によって以下のように分類できます。

・封筒型:最も一般的な形状です。書類やカタログなど、平たいものを送るのに適しています。
・マチ付き封筒:封筒の底にマチが付いているので、厚みのあるものも送ることができます。
・クッション封筒:内側に緩衝材が付いているので、壊れやすいものを送るのに適しています。
・クッション封筒:内側に緩衝材が付いているので、壊れやすいものを送るのに適しています。

袋状の容れ物のメリットとデメリット

項目	メリット	デメリット
使いやすさ	サイズや厚み、形状が多彩	耐久性に不安がある場合がある
収納	軽くてかさばらない	水濡れに弱い
コスト	輸送コストが安い	–
容量	マチ付きで容量が大きいものもある	–
用途	小物や衣類、書籍などの身の回り品に対応	–

袋状の容れ物は、素材や形状によってさまざまな種類があります。耐久性を高めるために、二重構造や補強テープなどを使用するのも有効です。また、水濡れ対策には、OPP袋やビニール袋などの防水性のある資材を併用する必要があります。

緩衝材における包装の種類と特徴

緩衝材における包装の種類と特徴についてみていきましょう。

プチプチ(エアキャップ)

　一般的に使用される包装材である、衝撃から商品を保護するための素材は、「プチプチ」として知られています。

これは、ポリエチレンシートに小さな気泡がたくさんついた形状のもので、エアーパッキン、ミナパック、キャプロンなどと呼ばれることもあります。なお、「プチプチ」は商標登録されている商品名です。

商品を箱や袋に入れる前に包装し、内部で保護します。気泡のサイズによって、小さなアイテムから大型商品まで対応可能です。2重または3重の構造があり、使用目的に応じて選択します。

エアキャップ（プチプチ）の形状の種類

エアキャップ（プチプチ）は、形状によって以下のように分類できます。

・シート状:最も一般的な形状です。自由にカットして使用できます。
・ロール状:シート状のエアキャップを巻き取ったものです。必要な長さにカットして使用できます。
・袋状:商品を入れるだけで梱包できる形状です。さまざまなサイズがあります。
・封筒状:エアキャップ製の封筒です。宛名ラベルを貼ってそのまま発送できます。
・クッション封筒:内側にエアキャップが付いた封筒です。壊れやすいものを送るのに適しています。
・キューブ型:角形のものを送るのに適しています。
・ネット状:果物などの柔らかいものを包むのに適しています。
・発泡緩衝材:発泡スチロール製の緩衝材です。エアキャップよりも衝撃吸収性に優れています。

エアキャップ（プチプチ）のメリットとデメリット

項目	メリット	デメリット
衝撃吸収性	非常に高い	かさばる
汎用性	サイズや形状が自在	透明性が高い
コストパフォーマンス	非常に良い	–
使いやすさ	簡単カット	–
種類	豊富	–